公的融資 財形住宅融資

財形住宅融資ってどうなの?

住宅ローン比較していると、財形住宅融資という住宅ローンを目にすることがあります。

 

財形貯蓄をしている人だけが利用できる住宅ローン商品で、最後の公的住宅ローンと言われていています。

 

民間金融機関の住宅ローン商品が低金利時代を迎えサービス内容を充実していくと共に、公的融資としての役割は終わりつつあります。

 

いくつかの申し込み条件があることやローン商品としての魅力が少なくなってきていることから、年々利用者も少なくなってきています。

 

【申し込み条件】
・一般財形貯蓄・財形年金貯蓄・財形住宅貯蓄のいずれかを1年以上続けていること
・申込日前2年以内に財形貯蓄の預入れを行い、かつ、申込日における残高が50万円以上あること
・勤務先から住宅手当・利子補給・社内融資などの援助(負担軽減措置)が受けられること
・総返済負担率が「年収400万円未満:30%以下」「年収400万円以上:35%以下」であること

 

 

また、融資金額も「財形貯蓄残高の10倍(最高4000万円)まで」もしくは「物件価格の90%まで」のいずれかの低い額が融資限度額となります。

 

財形貯蓄をずっとしてきた人ならともかく、これから財形貯蓄をするとなるとかなりの時間を要することとなります。

 

少なくとも1年以上は財形貯蓄を続けなければなりませんし、月5万円を貯蓄しても1年間に60万円の残高となります。

 

そうすると残高の10倍までしから借りれないので、残高60万円ならば600万円までしか借入れできません。

 

 

それでも民間金融機関の住宅ローン金利が高かった頃は、公的融資の住宅ローンは魅力的な金利であることもあり利用者も多かったのです。

 

しかし、ここ数年の低金利時代においては、民間金融機関の住宅ローンと比較すると魅力が少ない商品となっています。

 

金利比較してみても、財形住宅融資の金利は「当初5年0.93%(平成27年10月1日時点)」です。

 

「中小企業勤労者貸付金利引き下げ特例措置」か「子どもなどを扶養する勤労者貸付金利引下げ特例措置」の場合は、年0.73%の5年固定金利となります。

 

5年固定金利で民間金融機関と比較すると、0.93%という金利は低い方だと言えますが、この数字には2つの注意事項が含まれています。

 

 

財形住宅融資の注意事項

団体信用生命保険料は別途加入が必要

団信は別途加入しなければなりませんので、加入するならば別途費用(毎月の元本残高100万円につき月額230円の割合で計算した額)が必要となります。
最近の銀行住宅ローンでは団信が金利に含まれている商品が多い中で、毎月のローン返済以外に団信費用も負担するとなると返済総額を増やす要因となってしまいます。

 

5年毎の適用金利見直しに上限と下限はない

変動金利であれば金利見直し時に直前返済額の1.25倍までが変動の上限となります。
しかし5年固定金利の場合はそのような上限は設けられていないので、その時の金利状況によって大きく変動する可能性があります。
民間の銀行住宅ローンの場合は、契約時に「当初固定金利特約期間終了後」の金利割引を設定する商品が大半です。
金利固定期間の5年が終わっても基準金利から設定した割引金利分を差し引いて、それ以降の支払額を決定するということになります。
金利変動の影響を緩和するためのサービスが提供されているのですが、財形住宅融資にはそのようなサービスは提供されていません。

 

また、諸費用についても違いがあるので、しっかりとチェックしておきましょう。

 

 

財形住宅融資の諸費用について

【主な費用について】

  • 融資手数料:0円
  • 団体信用生命保険:毎月の元本残高100万円につき月額230円の割合で計算した額
  • 繰上返済:全額一括返済0円、一部繰上返済3,000円〜5,000円(税別)
  • 返済方法変更手数料:5,000円(税別)/1回の変更ごと

 

公的融資の役割は終わった!?

財形住宅融資は民間の銀行住宅ローンと比較して、金利的な魅力がなくなってきたことに加えて下記の特徴もデメリットになってきました。

  • 金利タイプが5年固定金利タイプしかない
  • 5年毎の適用金利見直しには上限と下限はないので、返済額が大幅に変動することがある
  • 財形貯蓄残高の10倍(最高4000万円)までしか借り入れできない

民間の銀行ローンと比較すると使い勝手もよいとは言い難い内容となっていて、積極的に利用する人が減っているのも仕方ありません。

 

申込時の金利が適用されるのはメリットですが、借り換えで利用することもできないので今後の利用者はさらに少なくなっていくと思われます。

 

住宅ローン商品の多様化により、かつての公的融資の役割は終わってしまったと言えるでしょう。

 

 

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